1の冪根

\[
f(x) = x^n-1
\]
1の冪根について。よく知られるように上記のf(x)は、
\[
f(x)=(x-1)(x^{n-1}+x^{n-2}+ ... + x + 1)
\]
と分解できる。仮にnが因数分解できてn=p*qとすると、
\begin{eqnarray}
f(x)&=&(x^p-1)(x^{p(q-1)}+x^{p(q-2)}+...+x^p + 1) \\
&=&(x^q-1)(x^{q(p-1)}+x^{q(p-2)}+...+x^q + 1) \\
&=&(x-1)(x^{p-1}+x^{p-2}+...+x+1)(x^{p(q-1)}+x^{p(q-2)}+...+x^p + 1) \\
&=&(x-1)(x^{q-1}+x^{q-2}+...+x+1)(x^{q(p-1)}+x^{q(p-2)}+...+x^q + 1) \\
&=&(x-1)(\sum_{i=0}^{p-1} x^i) (\sum_{i=0}^{q-1} x^i) P(x)
\end{eqnarray}
のようにかける。p,qが素数ならf(x)は、$(x^p-1) , (x^q-1)$で、割り切れるということ。
このあたりの様子をすこし眺めてみると、

'''「ひょっとして$P(x)$の係数はどんな場合でも1or-1なんじゃないの?」'''

という小さな発見を思いつく。

しかし。

その予想は案外早い段階でもろく崩れる。

$n$ の素因数分解に3つの奇素数が含まれるとき、P(x)に1でない係数項が現れてしまうのだ。例えば $ n=3*5*7= 105$の場合:
\[
(x^{105}-1)= ... (x^{48}+...-x^{42} - 2x^{41} - ... )
\]
という結果になる。maximaで確かめてみよう。

wikiに1の冪根という記事があるがこうゆう話が載っているのは英語版