Category Theory for scientists(David spivak) を読む
圏論とリレーショナルデータベースの融合。これはおもしろい。
David Spivakさんは、MITでCategorical informaticsなる話を研究されている数学者。
Spivakさんのこの研究内容は、データベースエンジニアとしても無視できない技術内容ということで、論文をいくつか参照していたのだが、圏論を詳しく理解していなかったため、なかなか骨が折れて挫折しかけていた。圏論自体は1年ほど前から少し興味を持っていたのだが、どうも埒が明かないでいた。そこで、教科書的な表題の資料を読み進めて、データベースとの関係がうっすらと見えてきたように思う。
RDBMSのスキーマの概念は、"圏"と一対一対応だったとは。
さらに、DMLやDDLが、スキーマを圏とした場合の関手の自然変換だったとは。
まだまだ完全に理解したわけではないし、この本は入門編で圏論のお話も序の序だと思う。再読しながら他の論文をあさろうという気になってきた。
※最近流行の列指向データベースは、RDBMSがスキーマ圏と集合圏への関手という構造であることを考えると、実はかなりしっくりとしたRDBMSとしてのアーキテクチャのように思われる。